自己開発と時間

自己開発。あまり好きではない言葉。ナイーブに感じるのでできればそこに流されたくないと思っていたが、ここ最近、見違えるように自己開発に取り組んでいる。
きっかけは、勝間和代さんのグーグル本を読んでから。そこに書いてあったマインドマップフォトリーディングをこれいただきと拾って、原著に戻って習得し、現在実行中。親指シフトも現在練習中。
子育て中の身にとても役立っている。勝間さんの生き方には敬意を評する。

ハウツー本ってのは、軽視される傾向にある。読むだけでは習得できない、内容が表面的、習得した気分になるだけ、みたいな感じで。私もそう思ってきた。また脳の活性化(にまつわるハウツー)も、同じような理由で軽視してきたし、さらに新興宗教的な胡散臭さも感じていた。そのため、どちらも読みはしていたが、通じて自己開発を行う気にはなれず、真剣に取り組む気にもなれず、またそれほど効果も上がっていなかった。それをやって自己開発に時間を注ぐよりも、努力を研鑽する地道なやり方の方が、最終的には効果が上がる、と、なんとなく感じていたからだ。

では、なぜ手のひらを返したかのように自己開発に取り組んでいるのかといえば、勝間さんの3人の子育てしながら仕事をしている、という経験を読んで、それに驚嘆したからだ。
現在うちの一児は祝6ヶ月。赤ちゃんから子供へとランクアップした感がある。そろそろ自分以外のことにも興味が出てきたようで、ものをくわえたり、にやっと笑ったりする。物事に飽きるのも覚えてきた。結構飽きっぽい性格だ。
子育ては楽しい。しかし、子供が生まれてからというもの、とにかく時間がない。子育てに積極的に関わろうという選択をしているからだろうが、以前に比べて余白が取られている自由な時間は1/4くらいにまで減った。当然それでは回っていかないので、仕事の時間を削っていくことになる。すると朝型に。読書をする時間は完全に空き時間にちょっとづつ。音楽は移動中のみ(うちでは赤ちゃんがおきるので聞けない)。とにかくどこかを効率化しないと回っていかない。それが子育てというものだと思う。子育ては理念ではなく、とにかく自分の時間を無心にささげる献身の実行だ。今までのクオリティの概念も維持できなくなる。たとえば食事の後にすぐ食器を洗うとか、出したらすぐに片付けるとか。時間が断片化される。その断片化した時間を有効に使うためには、今までと同じ本の読み方やものの考え方をしていたのでは、とてもスピードが追いつかない。

勝間さん推薦の方法やってみた結果、マインドマップフォトリーディングはとてもよい。スピードは格段に上がった上に、今まで以上に記憶できるようになった。集中力も上がった気がする。なんだか爛々としすぎて怖いときもあるくらい。
勝間さんの本は、とても役立ったし、ブレイクスルーになった。アマゾンの書評の中に「こんなサイボーグみたいな効率化、なんのためにやってるの」というのがあったが、それは3人の子供を育てながら第一線で働いて、かつ幸せでいるために他ならないと思う。たしかに扉の写真はちょっとおかしいけど。でもそれがもたらす結果はきっと幸せなんだと思う。本当に今一児の父親として子育てをしながら人生を何とかしようとしている自分の状況からは、勝間さんのその生き方に深い敬意を表する。